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壇蜜、甘い鞭

角川ホラー文庫史上最高にショッキングでエロティックな問題作大石圭原作『甘い鞭』を、『花と蛇』で社会現象を巻き起こした石井隆監督・脚本により映画化!隣家に棲む男に拉致監禁された奈緒子。1ヶ月に渡り弄ばれ続けた末、男を殺害し辛うじて地獄から生還する。彼女は凄絶なトラウマを抱えたまま成長し、現在は不妊治療専門の医師―美貌の女医として評判の奈緒子のもう1つの顔、それはSMクラブ売れっ子M嬢‘セリカ’だった!過去の事件が導く欲望の夜…物語は予想もしない惨劇を生む。


彼女にはフツウの女が当然に持つ『男に媚びる』という感情が無い。 『男と対等でありたい』『男より優位になりたい』などの女性の欲望を徹底的に殺している。ゆえにいい女なのだ。 種の保存を根底とする日常的家庭的(つまり、男を消費・利用するような)母性ではなく、絶対的男性優位ゆえに感じてしまう母性。菩薩的母性。つまり、彼女には何もないゆえにすべてを包み込んでしまう『空虚』がある。 その点において、壇蜜は換えが効かない唯一の存在になっている。そして他の追従を許さない。 自分を殺し、徹底的に相手に依存し、依存することでしか満たされない彼女の『空虚』。 この作品は彼女のそんな『空虚』を感じられる作品である。 男は彼女に惹かれる。いや、惹かれざるを得ないと言った方がいいだろうか。 ただ、彼女に惹かれた先には『空虚』しかなく、『生』や『幸福』『救い』が存在しないこともまた明白なのだ。

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